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イッセイエッセイ

990号 ソバの花

2014年09月26日(金)

 いま田圃のソバの白い花が盛りである。郊外に出るとあちこちにソバ畑が広がる。よく手入れがされて列になって咲いている畑と割合荒っぽく植えられているものの違いはあるが、白い花を眺めるときの秋らしい気分は同じであり格別である。

 普通にソバ畑として広い景色に目をやっているときは白一色に見えるが、より細かく花に焦点を当てて眺めれば、風によって1つひとつの花が激しく揺らいでいる様子が目に入るのである。10²mほどのスケールで見る場合、10‾²mのスケールで見る時との差となる。

 素粒子論の世界では、10(-20乗)ほどの微小な世界に行きつけば、物質が粒子の性質をもつと同時に波動性を帯び、物質の絶対的な存在位置を確定できないという現象にぶつかるのも、何となく理解できるのである。

 こうしたことはわれわれ人間の生活するスケールが、偉大でも微小でもなく知りうる世界のただ中間点にいるにすぎないことと同義である。

(2014.9.20 記)