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984号 恐竜発見の幸運

2014年09月22日(月)

 先週は、県の第四次恐竜発掘が始まり、まず翼竜などの足跡化石が見つかったとの発表をした。今日の日曜日の新聞(日経9/14)には、遼寧省で1億2000万年前の下顎の細長い先が膨らんだ新種の翼竜、ペリカンのようなイクランドラコ・アバターという恐竜であると解説されている。
 夏休み中に読んだ本(「恐竜-化石記録が示す事実と謎」(ディビット・ノーマン著、大橋智之訳、冨田幸光監訳)平成26年丸善出版 原著2005年(英))によれば、恐竜が見つかるのは簡単なことのように感じるが、現実にはそうではないと言う。実際は長い年月(この年月という言葉は適当ではないが)、つまり108年ほどの長い時間的スケールが介在するので、骨格が発見できるのは学者の実感からしても、よほどの幸運に恵まれなければ見つからないらしいのである。
 恐竜が繁栄した地球の年代記では、プレートテクトニクス論に従えば、いまは独立している諸大陸が1つのままから少しずつ分離しはじめる頃であり、その後につづいて大きな地球規模の地質変動があったわけである。そして恐竜は死体となっても人間のように静かに埋葬してもらえるのではなく、直後の損傷、地表の水や土砂などの力によって無数の変異を受けるからである。
 恐竜については新しい発見があるたびに研究が進み、この長期間繁栄した動物についての様々なことがわかるようになってきたようだ。しかし、不思議なことに骨だけの研究では、恐竜の骨格によって雄のものか雌のものかは、いまだ分からないというのが学問の現実である。

(2014.9.14 記)