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イッセイエッセイ

979号 聴き取りにくい英文

2014年09月11日(木)

 聴き取りにくい英文には、いろいろなタイプがあると思われる。
 その一例として次のような文章がある。
 The laws were designed to keep black and white apart.
 アメリカの人種差別をテーマにした英文の中の1つのセンテンスである。
 実際は文字を見ないで何度か早いスピードで聴かせてみるのがよいだろう。そして一番どこが聴き取れない部分であるかを明らかにする必要がある。聴く人によって誤聴する箇所がちがうかどうか、実験してみる価値がある。
 結論を言えば、一番聴きとりにくいのは、恐らく最初のThe lawsではないかと思われる。文書として読むときには、全くそんなことはありえないのだが。
 この推測が当っているとしたら(自分が聴いたときは実際そうであったからだ)、原因としては次のようなことが言えるのではなかろうか。
 最大の原因は、この文が受身の文の主語であることだ。日本人は受動態は文法的に知っていても、しかも文章としては読解できても、聴く段になった場合、能動文を無意識に前提にしてしまい、受身の主語を予想しにくい(意外性)からである。
 次に主語が短いこと、またLで始まること(Lは基本的に発音しづらいので、聴きもらしも生じやすい)、かつ主語とwereとが連続して発音されること、などが重複して聴き分けにくくなるものと思われる。
 したがって授業においては、受身は聴き取りが困難なものの代表だ、という先入観を生徒に与え、十分練習させることが必要となる。

(2014.9.5 記)