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イッセイエッセイ

921号 英語の話し方

2014年01月31日(金)

(1)文節によるパッケージ
 話すとき、適当な短い()をとることが重要である。つまり英語思考の最小単位、まとまった単語群のグループの「情報パッケージ」を作ること。これは、文法の構造上ないし意味における「文節」ごとに間をとることであり、間をとることはスピーキングの命である。
 1つの文節を話し始める前に、その文節のアイディアに必要な単語を頭の中にまとめる→そして言い終えて→間をとり次の文節を意識して→必要な単語をまとめて話す。この繰り返しの「リズム」をつかむ。文中での間のとり方は、「約1秒」程度とり、文と文との間では「約2秒」とることを目安。
 日本人は、文節としての間の取り方が(もともと国語の性質上)少なすぎる性質があり、また回転よく話そうとする傾向があり、失敗が生まれやすい。

(2)英語におけるテンプレート(潜在意識的な文型)
 ネイティブ・スピーカーに分りやすく理解される文の認識の枠組みは、主体(主語)―行為(動詞)―目標(目的語)であり、いわゆるSVO型(第3文型)の「直線的」なつながりである。
 適切な主体(実行者)に照明・焦点を当てて、話す相手になじみのある主体を主語に選択し、文を作ること(主語の繰り返しが、聞き手を退屈させるという心配は無用であること)。
 動詞に行為(アクション)をまかせるように表現して、動作を意味する抽象的な主語を用いて、日本語的に難しく表現しないようにする。また主語と動詞の間に主語を説明する情報(関係詞など)を、できるだけ入れ込まないようにする。
 つまり日本語の文構造によく似た形、たとえば最初から、「この本について」とか、「目下のところ」とか、「私の関して」とか、を言わないこと。また会話において、主語を省略したり、「あれこれ」とか、「する」とか具体性のない表現は、できるだけ使わないこと。

(3)音のリンキング(横の伸縮)
 ネイティブ・スピーカーは、文節内の音は途切れることのないスムーズに流れる音と理解している。したがって易しい二種類の単語からつくられた連続音が、全く初めてのような別の音に聞えてしまう。ことに対する最大の解決は、リンキングをマスターして聞いたり話したりすることである。母音と子音の前後組合せによって、4種類の連続(リンキング)が発生するが、日本人の場合は「母音と母音」、「子音と母音」、「子音と子音」に注意がいる。
 「母音と母音」はリンクは〔y〕と〔w〕を強調して橋渡しをさせる。「子音と母音」は子音が母音に移動し新しい単語であるかのように変化するので特に注意がいる。「子音と子音」は、前の子音を発するときに、後の子音を発する口の準備をする。
 リンキングの効用はもう一つある。規則動詞の過去形の語尾の音〔t〕、〔d〕が、次にくる母音につなげることにより、動詞が過去形であることがわかる。又、名詞の複数形や三単現の「s」が、次の母音とリンキングによって「s」「z」と発音され、わかりやすくなる。
 またリンキングの際の「子音と子音」については、日本語に影響されて両子音の間に母音を入れないこと、また、子音の連続については、日本語になじみがないからといってこの子音を省略した安易な印象を与えないこと。

(4)音の高さ・トーンの変化(縦の伸縮)
 トーンステップ、トーンスライドにより、日本語の高低の場合のような狭いトーンの幅にしないで、これを上下に巾を広げて英語らしいメロディーにすること(トーンの高低はボリュームの大小とは違うことに注意)
 重要な情報をもつフォーカス・ワード(名詞、動詞、形容詞、副詞の内容語)を高いトーンで話すこと。
 この基本的なメロディーのほかに、疑問文(yes/no)の「上る」調子、wh疑問文の「下る」、項目並列の「上る、下る」、対比語句の「上る」、があることに注意。

(5)標識語の文頭使用(聞きとりやすくする方法)
(例)In my view,  . First,  . Also,  . In addition,  . So
①新しい話題 So/
Well
②意見をのべる In my view/It seems to me that ~

③理由をのべる I say this because ~/Here’s why ~
④明確化、具体化 In fact/You know
⑤例示 For example/
For instance
⑥付加 Also/
In addition
⑦順序提示 And then/Next/After that/
Finally
⑧結果をのべる As a result/
Consequently
⑨以前をのべる Previously/
Earlier
⑩比較、対比 Compared with A/
In contrast
⑪強調 Clearly/
Certainly
⑫複雑を簡単に In brief/
In a nutshell
⑬繰り返し As (I) mentioned earlier/
As (I) noted before
     (×)
As I told you before
⑭感情や態度の表示 Surprisingly/Sadly/(Un)Fortunately/Interestingly/Luckily/Frankly/
Amazingly
⑮最終的な結論、要約 To sum up/In conclusion

(6)特定文脈の標識語
①話しがよくわからないとき
 Let me be sure I understand what you’ve said
 I hear you saying ~

②再び、のわかりやすい言い換え
 Here’s what I mean ~
 The point I am trying to make is ~
③優先することをのべる
 As I see it, the most important point is ~
 In my view, the main thing is ~
④相手理解の確認
 Does that make sense?
 
Do you follow me?
⑤よく理解できなかったとき

 I didn’t quite catch that
 
I’m not sure I follow you
⑥さえぎったり、質問したい

 Uh, could I just say ~?
 
Uh, I have a quick question
⑦不賛成のとき

 Yes, that may be true, but ~
 Well, I can see your point, but ~
 I see what you mean, but ~
⑧提案
 It might be a good idea if we ~
 Let’s (do) ~
⑨賛同
 That sounds good
 
That’s a great idea
⑩条件をのべる

 It depends on ~
⑪問い返し
 I see/Really?/Is that so?/Oh?/Uh-huh/Mm-mm/How interesting!/Cool!(カジュアル)/Awesome!(同)

(7)メッセージ・デザイン(日本語の主張スタイルとの顕著なちがい)
   claim  ― reason ― example
        ― reason ― example
        ― reason ― example (etc)
 I think ~(claim), because ~(reason), For example,
 以上は(ドクター・ヴァンスの「英語で考えるスピーキング」神田房枝監訳 ダイヤモンド社 2009年)から。極めて説得力のある英語の発音論を提示している。

(2014.1.26 記)