西川一誠後援会サイト

イッセイエッセイ詳細

イッセイエッセイ

854号 苦労の引退 米、仕事

2013年08月25日(日)

 高速から眺める田圃はかなり黄金色をおびはじめてきた。田毎に稲の実り具合に遅速があってちがうため、わずかずつ色合いがことなる。その狭い畝道に両側が腰近くまで稲の伸びた中を見守りに来たらしい一人の農夫がぽつんと見える。
 こういう人の姿のほとんど見えないきれいな稲田の風景ができて以来四十年ぐらいの時間が経っただろうか。昔の厳しい農作業のことを憶えている人たちも間もなくほとんどいなくなるだろう。口から泡を出すイナゴや、脱穀の音と埃、子供が乗っかるはさ場など遠い昔である。

(2013.8.20敦賀に向う途中、福井市南部での記)