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イッセイエッセイ

794号 春花春耕

2013年04月02日(火)

 晴れ、風はややあるが、外での仕事日和である。しかも休みのとれる日である。春耕の午後にそなえて昼はピザ。
 外へ出る。サンシュユは依然として満開。わずかに残る田の周りには、いぬふぐり、ヒメオドリコソウ(この名のとおりならじみな姿の野草である)。緑道は、土筆が伸び盛っており、黄のレンギョウ、白のユキヤナギ、畑の途中の家宅には白モクレンがまさにシャンデリアのごとく絶妙に開かんとしている。足羽山の西斜面の木々はまだ芽吹きが感じられないが、いつも二本だけ早く浅黄色の淡い花を咲かす小木あり。散歩の夫婦もあり、しかし人は年々同じからず。
 雪の前に耕しておいた畑の列をもう一度かるく耕し、ジャガイモを植えつけるために二列の床(といっても逆に周りより低くする)をつくる。そこにさらに一個ずつ穴を掘って、100ヶほどの種イモを埋めて、籾殻をかける。
 一冬を越してだいぶ背がのび15センチほどに成長して、倒れかけそうになりはじめたキヌサヤの若い苗に、それぞれ小竹やピーマンの枯枝を沿え、その上で本格的に2mほどのビニール棒と古竹のまだ役に立ちそうなのを12本使って囲むように立て、一番下を細縄で苗と同じ高さほどにして矩形に張りめぐらす。
 苺は新しい緑の葉が出はじめているが、古い葉のままで白い可憐な初花をつけるもの二、三株あり。白菜はトウ立ちの花芽が次々と顔を出してきたが、まだ黄色く花をつけるまでには至らず。これからは花の成長と競争して、おしたし用の花芽を摘む仕事である。これから数日のうちに、花にならんとする自然の勢力にまけてしまうのである。玉葱の株ごとに三本になった青葉も、力強くはないがさらに太く伸びはじめている。畑の隣にある桜は四分咲きほどである。あれこれしている間に、高い陽も傾き夕暮れになる。

(2013.3.30 記)