西川一誠後援会サイト

イッセイエッセイ詳細

イッセイエッセイ

765号 過去と未来の奥行きについて

2013年01月15日(火)

 今年の正月休みは六日間であった。子供の頃の気持ほどではないとしても、年末には正月をどのように過ごすか、いささか想像したり計画を考えたりしていた。そして正月休みは、それだけの長さと日数があるものとして期待していた。
 正月休みが終ったいま、この六日間をふり返るとそれぞれ毎日いろんなことをしたのであるが、すこぶる短く感じ、心の中では薄っ平な時間幅に縮んでしまっている。たとえるなら、予め心に抱いていた気持や目論みの部分だけが消え失せて、奥行きのほとんどない時間が後ろの方に残ってたという感覚である。
 想い出の力というものがどれほどのものなのか分らないが、世の中で語られたり歌われたりしているようには、大きな強さや値うちは実際にはないのかもしれないと思う。
 現在とこれから先こそ、未知と期待のこもった充実した時間的世界として、人間の心には現われるのであろうか。将来に向って、よけいな心配や恐怖むなしい期待や企てを、まるでそれが実際に起るかのように心をいっぱいにして生きているのが人間なのかもしれないのである。

(2013.1.6 記)