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イッセイエッセイ

746号 秋の山

2012年11月30日(金)

 秋の山は美しい。空気は澄み陽は斜めからさしこみ、杉林の青は緑を加え影を濃くする。落葉系の木々は、一つひとつ独自の姿をあらわし、全体として山々の紅葉樹の部分をこんもりとさせ、さまざまな色を帯びる。そのため秋になるとはじめ、山と山の遠近や重なりがはっきりし、また尾根と谷とが対照的に分れてますます立体的になってくる。
 夏の間は、平板で単調であった山の姿は、まるで生き物の四肢や背中のように、今にも動き出しそうな滑らかな形と野生の茶色を帯びてくる。

(2回前の金曜日の記憶を11月22日木曜日に、車内で暗筆す)