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703号 一票の格差論

2012年04月09日(月)

 衆議院小選挙区の一票の格差は平成23年3月の最高裁判決があり、それまで3倍を超えない限り「合憲」としていたのを最大2.3倍(2009年衆院選)の差を違憲状態と判断している。そのために次回の衆院選の足かせになっている問題だ。
 読売新聞(3月18日4面)「政なび―1票の価値への変化球」には、自民党憲法改正推進本部が考えたところの、人口だけを重視して決めないで地域の事情を配慮するという条文案について、岩井日大教授の党利による都合主義という批判意見をのせている。
 同時に、川上和久教授(明治学院大、政治心理学)の「都市への人口集中が進み、今後、予算が都市偏重となり、都会から離れた地域に届かなくなる恐れがある」、法の下の平等は一人一票がすべてではなく、地域事情も含めてよいのではないか、との自民党に理解を示す指摘も紹介している。
 ここで議論をさらに深くして、予算が田舎に届かないというレベルの議論よりも、こうした格差論を長年繰返していては、国土の災害に対する強化はおろそかになり、田舎に住みたい人たちの希望はままならず、また一票格差と大都市議席の増加はこの問題に対する悪循環的解決を助けることになり、誰も望んでいない大都市化を、ますます加速することにしかならないことに注意がいる。
 問題は予算の配分レベルではなく、国土構造の望まない姿をどうするかという、より高次の政治的、国土形成的なレベルの課題なのである。 

 

(2012.4.2記)