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イッセイエッセイ

700号 スミス都へゆく

2012年04月03日(火)

 少年レンジャー隊長出身の新人の上院議員(ジェームス・スチュアート)が議員秘書に励まされながら、新聞界や開発事業を牛耳っている有力者や議員の腐敗に対し、単身議場において挑戦する、いかにも愛国的でアメリカ的な戦前の政治映画である。
 この映画からは、やや戯画的な部分もあるが米国上院の様子がわかって参考になる。
 上院議員の決定が知事の推薦になっている(これはよく分からない)。新人議員の席は日本とは反対に、議場の最後列に用意されているように見える。あなたの議席はウェブスターの席だったと説明されているので、固定席なのかもしれない。映画の都合上だろうか、子供たち、外交官、支持者たち、上京者など傍聴人がすこぶる多い。議案の配布や議場の案内などは、ホッビング・ボーイと呼ばれる五、六人の口達者な少年たちが担当している。開会すると定足数を確かめるため、一人ひとりの議員の名が呼ばれ返事をする。議員は壇上ではなく自席から動議を出したり演説をしたりする。一度演説をはじめると自席に立ち続ける限り、何時間でも演説できる規則があったらしい。スミスはこの特権を使って最後に勝利を得る。

(「Mr.Smith goes to Washington」 1939年 コロンビア映画製作、フランク・キャプラ監督、アカデミー賞受賞作品)。
 映画の配役について言えば上院議長(ハリー・ケリー)は、若いときは西武劇スターだったらしいのだが、なかなか飄々とした味わいのある役柄である。ムーア記者(トーマス・ミッチェル)は、昔の映画でよくみた顔であり、演技がクラッシックである。スミスの父の友人で同じ州から選出のもう一人のペイン議員(クロード・レインズ)は、「アラビアのロレンス」のドライデン英軍顧問で出演している俳優である。
 なお、女性秘書のジーン・アーサーは、映画「シェーン」の開拓農民の妻役で有名であり、この映画の配役リストでも一番最初に出ている名前である。

(2012.3.25記)