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688号 中学生「税についての作文」の「ふるさと納税」

2012年03月03日(土)

 先月(2月)、東京板橋の納税貯蓄組合連合会(八尾会長)の役員をしている日向俊幸さんという方から手紙が届いた。
 手紙の内容は、先般東京で開いた「古事記完成1300年記念シンポジウム」を聴講され、福井県知事の話しから「ふるさと納税」のことを知ったということであった。そして毎年納貯組合が行っている「税についての作文」コンクールに、地元板橋区の中学生が「ふるさと納税」をテーマに応募し、みごと東京国税局管内納税貯蓄組合連合会会長賞に輝いた、ということを伝えてこられたのである。
 この貯蓄連合会の24年新春号を拝見すると、会長や板橋税務署長、板橋都税事務所長、板橋区長の新年あいさつが載っており、寄付広告欄をみると「志村銀座商店街」とか「中板商店街」などが健在で、石神井川の「桜祭り」、中板橋「へそ踊り」などが名物のようだ。
 以下送っていただいた「板橋 納連だより」に掲載の板橋区立志村第一中学校三年の我妻天海さんの作文を掲げることとしたい。

 ○ふるさと納税
 「『税の作文』この宿題が出たとき私は、改めて税について考え調べてみようと思った。
 しかし、調べてみると税は国税や地方税に分かれさらにまた細かく分けられている。国税だけでも24、地方税だと31ほどの税の数に驚いた。また、種類の多様さやこんなものにまで、と思うようなものもあり新たな発見があった。
 だが私はつまづいてしまった。数が多すぎるのだ。おもしろい、書いてみたいと思うようなものがあっても二つ三つまとめるのは難しくまとめられなかった。なので私は、一つだけ一番印象的な「ふるさと納税」について書きたいと思う。
 なにが印象的だったか、と言えばふるさと納税の「ふるさと」の部分だ。お堅いイメージの全くない柔らかな響きや字面、どことなく興味が沸く名前、そしてなんとなく良いなのような感じそれらがどれも好印象だった。
 発案は福井県の西川知事。「故郷寄付金控除」で地方間格差や過疎などで税収の減少に頭を抱えていた自治体に、寄付という形でお金を回そうといったものだった。そして、以前から住所以外の場所に何らかの貢献をしたいと考えている人は存在し、故郷への思いから都市部の活動が多いにも関わらず生活の拠点や住民票を移さずにいるスポーツ選手などもいたようだ。その後同じ年の7月に5人の知事らが「ふるさと納税スキーム」を発表。その内容は「縁のある市町村等」に寄付をした場合に、前年の住民税の一割相当額を限度に所得税と住民税から税額控除するとしている。といったもの。小難しいが、納税した人の払うべき税金を納めた分だけ差し引きますよ、ということで大体合っているだろう。
 しかし、どの場合でもそうだが賛成派と反対派に分かれてしまった。賛成派の意見として、成人までの教育に税金を注いでも他地域に転居してしまい元が取れない。過疎で税収に悩んでいるようなもので、他に一定額以上納税した人に対して特産物を贈呈する自治体もある。反対派では、市町村等に比べて愛着が持たれにくい都道府県であったり同じに愛着が持たれにくい都市なのだ。
 なんだかんだで始動した3年目に東日本大震災が起こった。ふるさと納税を使い、復興支援とした人の数は多く想定外だったと言えよう。
 私は、ふるさと納税を通して日本の過疎の現状、深刻なそれを垣間見た気がした。人がふるさと納税をどれだけ利用しても、きっと解決には至らないと思った。けれどふるさと納税でもちこたえることはできるだろう。これは“納税”だが“寄付”でもあるのだから。」

 

(2012.3.3記)