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イッセイエッセイ

625号 歌の客観と主観

2011年08月01日(月)

 「進むべき俳句の道」において、高濱虚子は俳句の要点を述べる。
 目で見たり耳で聞いたものを其のまま写生しただけでは俳句としては不満足である。その上に主観の働き、主観の色彩を加味しないといけない。
 しかし主観句についても、以下のような注意すべきことがある。
(1)主観の真実なること。そうでないと厭味なものになる。
(2)客観の写生をおろそかにしないこと。主観にぶつかる客観物がいる。しかしまた、自己の主観と
 抱合せぬ客観事実は描写しても無価値である。
(3)素朴とか荘重かという言葉を忘れないこと。
(4)叙する事柄がなるべく単純で深い味わいを蔵している句が一番であること。
                                  (定本 高濱虚子全集 第10巻から)

 

(2011年7月中旬)