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597号 健康長寿のモデル県になる(社会貢献層について)

2011年03月11日(金)

 福井は、日本一の「健康長寿県」である。平均寿命は、女性が約86歳(全国11位)、男性は約79歳(全国4位)。また、要介護認定を受けていない「元気生活率」は日本一高く、65~74歳のほとんどの皆さんが健康で元気である。

 あと20年後の福井県民の平均寿命を推計すると、男女とも現在より3歳以上寿命が長くなると予測されている。つまり「90歳が当たり前」の時代が到来するのである。

 (参考)2030~35年頃の平均寿命の見込み(国立社会保障人口問題研究所による)

           <福井県>                 <全国平均>

     男 性   82.55歳(長野に次ぐ全国2位)  >  82.09歳

     女 性   89.24歳(全国8位)         >  88.86歳

 65歳以上の人たちを他人に支えられている老人と見るこれまでの高齢者観について、私は「健康長寿」の福井の地から根本的に転換したいと思う。

 そもそも「65歳以上が老人」という考え方は、今から50年以上も前の1956年に、世界保健機構(WHO)が定義したものである。平均寿命も、この当時と比べて15歳以上も延びており社会環境は大きく変化している。

 福井県としては、60~70歳代を中心にした健康で元気な人びとを、非労働の被支持人口層ではなくむしろ「社会貢献層」と呼び、これらの人たちが自分の経験や体力に応じて、意欲がある場合は地域や社会のために貢献行動を活発化して欲しいと期待している。

 日本の地方だけでなく、すぐに東京・大阪などの大都市圏、さらにはアジア各国が、遠からぬ内に好むと好まざると超高齢社会に移行していく。福井県が先頭に立って新しい高齢者観の実績をつくりだし、新しい人間像を提示することによって「健康長寿のモデル県」になる必要がある。

 そのため1つには、「アクティブ・シニアがあたりまえの地域」の実現が図られなければならない。健康で元気なアクティブ・シニアの男女層が、新しい地域ビジネス、農林水産業などの分野において「もう一役」を発揮できる活動の場を作ることも必要である。

 2つには、「自分らしく老いることのできるふるさと」づくりである。福井県と東京大学が連携し、「ジェロントロジー(総合長寿プロジェクト)」の実証的な研究を実行中である。この成果を活かし、「高齢者の移動手段」や「生きがいづくりの場」の確保、また、主治医・訪問看護師・介護職員等による「チームケア」の環境整備など、住み慣れた自宅・地域において自分らしく老いることができ、「年をとっても元気に活躍できる福井」にしたいと考えている。

(’11.2.1初記)