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イッセイエッセイ

1336号 ガンは普通の病気になる

2018年12月30日(日)

 献血頼むショッピングモール
     子ども生まれる病院もあり

 きのうは福井県立病院(陽子線がん治療センター)と医用原子力技術研究振興財団(公財 千葉市稲毛区在)との共催による「がんに打ち克つために~最新の陽子線治療を知ろう~」の公開講演会があった。講演会は地味なテーマにもかかわらず、真剣な立場の人たちが多数参加をしておられた。
 精力的に日本中を行脚されている垣添忠生先生(理事長)と辻井博彦先生(副理事長)と、短い時間であったが橋爪県立病院長とともに懇談の時間を得た。
 垣添先生の見解では、これまでガンに対する延命治療による五年後の生存確率は約3割であったが、いまや5割と見込まれ、間もなく身体部位を横断的に対象とする遺伝子(ゲノム)医療が進みつつあるので、7割程度には上昇することになるであろうと見込まれている。したがってガンは他の循環器疾患や糖尿病などと同じような普通の病気に過ぎなくなると述べておられた。そして陽子線治療もだんだん低料金になり、標準的な治療方法化するであろうと予告された。今後は、陽子線治療の診療報酬(保険)のさらなる改善、関連する先端治療の技術開発が急務となる。
 それにしても現代の高齢化の問題とは一体何だろうか。
 現在の小学生の「寿命中位数」―出生数の1/2が生存すると期待される年数は―ある国際的な調査によれば107歳(世界最高)と推計されているようだ(野本真一・京大名誉教授)。人類誕生以来、人間が父母の寿命段階におばあちゃん、おじいちゃん役になれるまでには、歴史的に大変な年数を経る必要があったはずであるが、驚くべきことにこれからは三世代・四世代目の後継者となる子孫と生涯を送る日本人が誕生することになるのである。
 精神も肉体とも、よほどの長期的な視点で健康管理をしなければ、身も心も耐えられない時代が着実に到来することになる。
 年の瀬である。年末大売出しのスーパーでは献血活動が行なわれ、近くの病院では孫が生まれた話しを聞いた。日々刻々と命をめぐるさまざまな出来事が起っているのである。

                                    (2018.12.23(日)記)