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イッセイエッセイ

1152号 学習改善の道

2016年04月20日(水)

 今年の大学入試の結果はすべて出され、さらに各大学の入学式も先週あたりで大体終った。そしてまた新しい次の季節がすでに始まっていて、もう丸一年はないのである。
 今年の情勢は、大都市の中高一貫校が成果を伸ばし、地方高がじゅうぶん実力を出せなかったという週刊誌的な記事である。
 小・中校の義務教育レベルまでは、各学校の努力によって大都市との地域差を克服して、より良く地方が成績を挙げているが、大学入試となると簡単ではない。それには何か原因があるはずだ。おそらく都市部の私立一貫高校と学習塾の表裏の強力な指導によって、地方の側が圧迫を受け相対的に力が縮小しているからだと思われる。
 この問題の解決の見通しがどの程度可能か。当面の打開策としては、まず私立一貫校の実情を他山の逆石として参考とするべきである。外形的にではなく本当に徹底して知ることであると思う。様々の方法によって情報を得て、学ぶべき点を学び授業に応用しなければならない。しかしこのことは、改善の各過程がかなり難しい仕事であり、このことは普通科系高校一般のみならず、進学校の教員にとっても同様である。
 さらに心構え的な問題になるが、教員も、そして保護者も生徒も、いま一歩前へ踏み込んで、授業や入試に関係した全ての事柄に具体の関心を向け、知識を深めてゆく必要がある。例えば授業の進度改善や生徒に応じた個別指導など、どこまでの決意で入試対策を実行できるかということである。
 この春、卒業式や入学式などいろんな場で、若者を励ます言葉をいろいろと耳にしている。失敗をおそれてはならない、チャレンジを目ざせ、社会や組織は挑戦に対し狭量ではない等の言葉があったはずだ。しかし関係する者たちが、実際かかる環境や条件を本当に用意して語っているかと言えば、必ずしもそうとは断言できないところがある。心構えとして、少しでも早く直してゆくことが大事であり、そのところがまだ足りないのである。

(2016.4.10 記)