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イッセイエッセイ

1113号 水仙月のみそか

2016年02月03日(水)

 今日は宮沢賢治の童話風に表現すると水仙月の三十一日である。果樹の鉢までうめる深さにあった雪は、連日の晴天のためにすっかり後退し、今朝の庭には垣根近くの雪がシベリアの地図のようにうすく残っているだけである。朝日が東から白く低くかがやき、空に目をやると中天のやや西に半月が淡くかかっているのに気づく。
 嶺南にゆく。途中、足羽河原にはまだ雪が残っている。福井ICの周辺も同様であり、田圃は水路や溝のところだけが土を見せている。それからさらに高速道を鯖江の方にゆくと田に雪がなくなり、またふたたび武生ICあたりで残雪があらわれ、それが今庄に近づきやや深くなる。杉津にもすこし残雪あり。敦賀湾の海の色は青く海面は滑らかである。半島には雪が粉のようにかかっており、敦賀市内は雪のない遠景として目に入る。野坂山は細かい斑らの残雪。車内にはちょうどR・カーソンのsense of wonderについての講演が放送で流れる。
 道の駅「うみんぴあ」による。外はぽかぽかとして店舗の窓から北側に海が輝く。店長がちょうどいて、話しによれば売れ筋は梅ぼしなどの梅の加工品、それに福祉工場から毎日提供される新鮮なパン類、かきもちなどが好評とか。大根や白菜は一本・一株が150円ほどで売っている。鮮魚の台にはノドグロなど赤味の魚とヤリイカが並ぶ。
 和郷(KK)の温室を見学する。山崎施設長、スタッフ5人ほど。受粉用の中型ハチ(マルハナ蜂)がとぶ、1匹100円、年間500万円ほどの予算がかかるらしい。高所作業車は50万円ほどの機構、トマトがこれから上に伸びてゆくと使う。温室の長さは約400mであり新幹線が5~6列並列したほどのスケール。アルバイトの数は40人あまりであり、何人かの収果中の女性たちの姿が見える。出荷は関東と関西が半々になっている。ミディトマトはストレスをかけて小さく甘くしている。いまの時期は細い株の下側に赤い実がなっている状態であり、1ケ50円ほどで売れるという。選果場の横の休憩室で賞味する、すこぶる甘い。

(2016.1.31 記)