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イッセイエッセイ

1086号 話せる英語に手段あり

2015年12月15日(火)

 読売新聞の日曜版には、紙面の1/3ほどを占める「猫のピッチャー」という24コマの架空の愉快なプロ野球マンガが連載されていて面白い。そして、その下段には英語学習に役立つ「英語でひとこと」というのがあって、たとえば(Give)me a hand、Piece
of(cake)、Take it(easy)のような例がクイズ形式で設問されている。
 そしてその右横には「MY英語レベルアップ第1回」(12月6日)として田中茂範、慶応大教授、NHKのEテレで講師をつとめた先生のアドバイスの欄がある。
 今週のテーマは「慣用表現に息を吹き込もう」というものである。英語の日常表現には、話し手がその都度につくりだす「自由表現」と、「丸ごとかたまり(chunkチャンク)」として用いる慣用表現とがあり、これを両輪としとて言語活動をしていると教える。そのため、外国語学習には文法学習と同時に慣用表現(すみません/じゃあね/かまいませんetc)を使いこなす力が重要であり、意識的に学んでゆく必要があるといっている。give me a break(いいかげんにしろ)を例に、慣用表現はその意図と使う状況、込める気持もたえず意識することが肝心だ、といっている。そしてこのコラムでは、伝えたいけれど英語の言い方がわからない「英語でいいたい日本語のひとこと」の質問募集をスタートさせるというのである。
 先日、理化学研究所の松本理事長とお会いした際、英語の勉強のことに話が及んだ。先生の経験では、話し言葉は書き言葉とちがって完全形でない特有の表現を習うことが実際であり、自分たちが普通使っている話し言葉の日本語のことを考えてもわかることだと言われたことを憶い出した(数か月前の先生の「私の履歴書」にも関連したことが載っていた)。
 福井県の話すための英語教育において、教室では子供たちに話すことを訓練しようと努力しているはずだが、以上に紹介したような方法論を用い、また出来るだけ有用なテキストをうまく作って(用例の募集など)効果を上げるという方面に、十分気が回っていないところがあるように思うのである。

(2015.12.12 追記)