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イッセイエッセイ

1068号 学校給食今昔

2015年09月22日(火)

 今から50年以上も前の1958年8月7日、朝日新聞の漫画「サザエさん」には、家庭でとれない栄養分を補うため、学校給食での脂肪分を増やし鉄分を減らすという四コマの漫画が掲載されていたことを知る(朝日新聞2015年8月8日「サザエさんをさがして」から)。
 栄養素のとり方をめぐる背景について、金田雅代教授(女子栄養大学、元学校給食調査官)の記事によれば、「当時の日本人の1日あたり脂肪所要量は30グラムだが、小学生は7グラム、中学生は10グラムと学校給食での摂取量が少なすぎた」、一方、鉄分が減らされた理由については、「ヒジキ、イワシ、アサリやシジミをよく食べたので、家で十分とれていたため」と説明している。
 さらに、「1960年ごろ、動物性の脂肪は一日2.9グラムしか摂取していなかった。給食に出るのは豚肉と鯨で、鶏肉が使われるのは1965年から。その後、動物性脂質の摂取は急速に進み、65年に一日11.1グラム、75年には20.9グラムになり、その水準が現在まで続いている」と書かれている。
 当時は日本人のコレステロール値も低いから健康的であったのだろうと考えがちだが、そう単純でもないらしく、金田先生によれば「コレステロールが少なすぎると血管の壁が薄くなって脳卒中になりやすい」とのこと。多すぎても、少なすぎてもだめということらしい。
 この記事から離れて、最近の文部科学省の「平成26年度学校保健統計調査」によれば、小学6年生男子の約10%が肥満傾向にあり肥満児の増加が深刻になっている。なお、本県では、地場の野菜や魚食の活用、お米を中心とした和食給食を進めている。
 漫画の中では、家庭での食生活を「かいりょう」するため、サザエさんが何をふやしたらよいか、家族の投票で決めようとしている。カツオ君は「さとう分」、波平父さんは「アルコール分」と投票して、無効投票を宣告されている。サザエさんの漫画の時代をふり返ると、福井県では「完全な」給食はまだ提供されておらず(東京との差があったのか)、小学校は不完全給食、中学校は弁当持参であった(体験による)。

(2015.8月 記)