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イッセイエッセイ

1058号 新諸国物語(14)

2015年08月25日(火)

国際結婚 幸せ続かず【韓国】
 韓国では、国際結婚(中国、ベトナム、比、日の順)がピーク時に約4万件まで達し(05年に全結婚件数の約13%、13年では2万6千件)、以降、国際結婚を巡る自殺、暴力などトラブルが社会問題になっている。韓国女性家族省の調査(2010年)では、外国人妻の4割が、言語無理解、優越意識などから過去1年間で夫から暴力を受けたと回答。簡易な仲介業者や親族第一の儒教に根ざす韓国文化などが原因として挙げられている。(2014.7.12読売新聞(6)「世界深層」吉田敏行記者)
 韓国での国際結婚は10年間で半減しているが、それでも人口が倍以上の日本よりはやや多い現状。

炭素税廃止を可決【豪】
 オーストラリア上院は、温室効果ガスの排出削減を目的とする2012年導入の「炭素税」の廃止を賛成多数で可決。豪州は1人当たりの排出量が世界トップレベル。削減の代替策の行方は不透明で、対策後退が国際的な批判を招く可能性がある。(2014.7.18産経新聞(6)シンガポール・吉村英輝記者)

 産業界などの反対が背景のようである。

都市と農村 戸籍統一へ【中国】
 中国政府は都市と農村で別々だった戸籍制度を統一する方針を打ち出した。事実上差別されてきた農民の身分を改善し、経済成長につながる都市化を促すのが狙い。
 2020年までに戸籍制度の一本化を実現し、一億人の農民を都市部に移住させる目標(これで経済成長率が1~2%上昇と)を掲げるが、それを裏付ける社会保障制度の整備(都市労働者の年金は農民の20倍以上)や深刻化する大都市の人口をどう抑制するかなど、実現に向けた課題は多い。(2014.8.3中日新聞(7)新貝憲弘記者)

 中国はなお都市化促進策である。

年金運用も「脱CO2」【アメリカ】
 アメリカでは、地球温暖化を防ぐ規制が強まれば、二酸化炭素排出の多い企業の業績が悪化するとの見方が広がっており、退職者らの年金基金の投資先から石油、ガス、石炭関連会社を外す自治体が相次いでいる。

 米欧の大手機関投資家70団体は、温暖化に伴う投資リスクに対応するグループ「CARI」を立ち上げており、運用規模は計3兆ドル(約300兆円)以上。このグループが統一した運用方針を打ち出したら、世界の金融市場を大きく揺るがす可能性もある。(2014.8.3朝日新聞(4)「ワールドけいざい」西崎香記者)

 米国の年金制度がどうも自治体単位になっていて、ともかく変り身の早い社会が背景にあるようだ。人口数万人の町の公務員年金基金(100億円程度)であっても、住民投票などで個々に投資先の見直しを行うことが生じうる。よいもわるいも住民自治である。ちなみに主な州の公務員年金基金の実績は、石油・ガス銘柄は5%を占めるにすぎないが、運用益貢献は16%との業界側(米石油協会)の反論が記事の中に載っている。

51番目の州を【アメリカ】
 アメリカのカリフォルニア州内では、米国51番目の州「ジェファーソン」をつくろうという政治運動(共和党系)が広がっている。
 すでに北部の六つの郡(サンフランシスコから車で4時間ほど)で、分離・独立を求める決議が議会で採択されたり、住民投票で過半数を得たりしており、人口は合わせて約31万人。「都会の人々と我々では、あまりに生活や抱えている課題が違って理解できない。新しい州をつくるのが、お互いのためです」と住民。一方で、米国で進む都市と地方の住民間、リベラルと保守間で進む「二極化」に、強い違和感を感じている人もいる。(2014.8.4朝日新聞(1)「岐路のアメリカ」大島隆記者)

 民主党支持が多数の加州で、規制の多さや高い税負担、大きな政府を批判している図式である。記事の中に、希少な鳥のフクロウを保護するため90年代から森林伐採規制を導入したため、北部の主要産業であった林業が廃れたことが記されている。

罰金でも早めの夏休み【英】
 イギリスでは、教師の裁量で親の事情があればこれまで早目の夏休みがとれることになっていた。政府は昨年9月、授業を受けないと学力が低下するため法律を改正し、夏休み前に早めに休みをとった子の親に罰金を科すことにした。今年の罰金処分は6万4千件にのぼる。罰金額は子供1人60ポンド(約1万円)であり、支払い拒否の場合には訴追されて最大2500ポンドの追徴または禁錮刑となる厳しさ。
 夏休み期間中は、旅行価格が最大4倍にもふくれあがり(BBC)、貧しい家庭は支払えない。安いうちに家族旅行をというのが「早めの夏休み」の多くの理由であり、罰金覚悟でイギリスの親たちは旅行に出かける姿勢である。(2014.8.12産経新聞(6)「ロンドンの甃」内藤泰朗記者)

 ところで、子供が何人か欠けた授業の維持や補習はどうなっているのかやらないような印象だ。日本と英国での、授業の意味や画一性への趣好のちがい、金銭(どうして旅泊代が何倍にも高くなるかの理由は不明)と休暇の関係。日本でもこれからのライフスタイルとして、5月連休の観光などは不都合ではないかという考え方も出る(TVでの養老先生)。

「史上最高額」の選挙資金【アメリカ】
 米国では政治資金の規制を緩める方向に動いている。2010年の最高裁判決は、政治資金を「表現の自由」とみなし、献金の上限を撤廃した。さらに今年4月の最高裁判決は、候補者への直接献金に関し、1人への上限額は維持しつつも総額規制は撤廃。今は何人にでも献金ができる。
 金持ちほど政治に資金力を駆使できる現状は、真の「表現の自由」にあたるのか、選挙の現場での答えはまだ出ていないと報道。(2014.8.18読売新聞(4)「民意の行方―米中間選挙」水野哲也記者)

 米国の議会選、大統領選で使われる費用は60億ドル超(2012年)、10年前の3倍にのぼる(「責任ある政治センター」調べ)。ケンタッキー上院選での共和党院内総務が24億円、民主党女性新人(州務長官)が11億円を集めていると記されている。前者を支持するスーパーPAC(政治行動委員会・資金管理団体)の広報担当談「コーラの宣伝費に比べれば、政治にかかる広告費なんかまだ安いよ」。

(2015.8月 改記)