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イッセイエッセイ

1045号 唐梅・実梅・鉄線

2015年05月31日(日)

 夏ロウバイが薄緑の大きな二つの葉の間に丸い花芽を大小二つつけているのに気づく。その陰になった隣のカラーにも、一週間ほど前から半円形の花輪が開いて、ミズバショウのような清楚な形を見せている。いずれも梅の木の周りの鉢の中に植っているものである。
 梅の方は廊下の窓から眺めた限りでは梅実が少ししか見えない。梅の花は長く沢山咲いたと記憶するが、今年はどうも不作かと幹の下まで行って全体を見上げてみる。横から眺めたときほど少なくはないが、あまり沢山は実がついていない。とくに北側の枝先には少ない。近くにある枇杷の木も枝や葉は鉢植えにしては元気に伸びてきたが、実のなる気配はどうもない。

 夏ロウバイがもうすこしで開花しそうだと妻に言うと、「ほんとう」と嬉しそうな声をあげた。昨年は花が終っていたものを買ったことに気づかなかったらしいのである。もう一度そのことを昼飯のときに話題にすると、「見にいったら素敵なつぼみの感じだわ」と応えたので、さっそく確かめに行ったのであろう。昼を終って廊下を通りながら花の形をしらべると、この花は二対になっている大きめの葉の間から花茎を伸して花を咲かせる構造になっている。水鳥が首をのばして羽根を両側に拡げている姿である。
 また食卓の東窓では、テッセン(クレマチス)の仲間で新しく買ったというダイアナという花が開花しはじめた。まだ十分に開く前であるが、真紅の小さいユリのような形を外に反らして咲きだしている。
 あす月曜日の後半からは雨のようである。五月の好天も間もなく終り、新緑もすっかり落ち着き最初の頃の生々しさはなくなった。間もなく梅雨の季節が来るであろう。一年で一番よい時期もあっという間に過ぎ去る感があり、できるだけ長くつづいてほしい。

(2015.5.17 日曜 記)