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イッセイエッセイ

1022号 雪のたのしみ

2015年02月05日(木)

 今朝は雪も数センチ積っており、ぼたん雪と粉雪の中間あたりの雪が降りしきり、ときおり風にしたがって、横に近い斜に或いは捻れながら落ちている。しかし雪雲は見かけには雪を降らしているものの、それほどの勢力はもう失っており、ときおり上空の雲の間がやや青色をみせて明るくなる。
 季節はきょうから2月如月、気象の推移からみても春はもう隣りなのである。
 きのうは朝早く東京から飛行機で戻ってきた。雲の上は天気であり、下に横たわって見える雲の色もほとんど白である。われわれ地上の者にとって境遇ともいえる冬の降雪の空域も、垂直にわずか数kmの空間移動によって別世界と隣合せになるのであり、紙一重にすぎない現象であることを知る。雪が降る地域の冬季の曇天も、頭上の雲の層のすぐ上に大いなる青空が広がっている不思議を考えると、たわいなく感じるのである。
 そう書いているうちに、雪は粉雪となりほとんど止んだ。明るくなった空には、さっそく鳶が一羽風に乗って上昇し、やや危かしく羽根を傾けながら旋回をしはじめた。そしてすぐまた雪雲によって上空は高さを失い、今度は前よりも大きなぼたん雪がつぎつぎに揺れながら麗しく落ちてくる。

(2015.2.1 10時ごろ 記)