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イッセイエッセイ

1018号 ものに関心、人に関心

2015年01月13日(火)

 「英会話タイムトライアル」という10分間の短いラジオ英会話の番組が、毎日3回にわたり朝昼夜と放送されている。いまは12月で番組も「パーティ」のシーズン、会話を活発に弾ませるにはどうするかがテーマになっている。日本人の相槌をフンフンと打つだけのやりとりは、とっさの事とは言っても余りに芸がなく、会話は弾まず英語の話し方の上達にはほど遠い状態ということなのである。
 そこで英会話のコツとして昨日の番組では、相手の云った話題に対しまず何でもいいから、とっさに質問を向けるのがよい方法だという練習をしていた。たとえばパーティのテーブル上の料理に出ている「このジャガイモは自分のおじさんが作ったものだ」という話題が相手から出たら、どう質問を返すか?
 返事は自由自在でどんなことでもいいが、練習だから何でも自分なりに考えて質問を言ってみようとすすめる。その後で一例としての答えが示されるのが番組としてのトレーニングである。番組での返答例は、「あなたのおじさんはこのパーティに来ていますか」というもの。
 しかし自分が考えたのは「これは美味しいですね」あるいは「どのように作るのですか」というタイプのものであった。
 ここでふと感じたのは答えをうまく返せるかの問題ではなく、解答例は話題をめぐってのヒト(人物)に関心を向けたタイプである返事なのに対し、自分が質問しようとしたタイプは、いずれもモノに関心を向けた話題であることに気づいたことなのである。

(2014.12月 記)

 この方向の違い、また関心のアンバランスの問題はきわめて大事なことだと思った。関心をモノの方に向けるのかヒトの方に向けるのかは、それによって大きく世界が変ってくることになる。もっと自分はモノよりもヒトの方に関心を向ける傾向を強めなければならない性質をもっていると思える。
 人生上はもちろん実用的にも、日本語においても今回の英語でも、その方が二倍にレパートリーが拡がるという褒美がつくのである。

(2015.1月 記)