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1008号 車窓風景(尾花の沿線)

2014年11月21日(金)

 湯沢から富山の駅名は以下のとおり。列車が駅を速く通過したり、ホームの近くを走るときは、駅名の看板が確かに読めたかどうかあやしい。
 越後湯沢、石打、大沢、上越国際スキー場前、塩沢、六日町、魚沼丘陵、美佐島、しんざ、十日町、まつだい、ほくほく大島、虫川大杉、うらがわら、大池いこいの森、くびき、犀潟さいがた、黒井、直江津、谷浜、有間川、名立なだち、筒石、能生、浦本、梶屋敷、糸魚川、青梅、親不知、市振、越中宮崎、泊、入善、西入善、生地、黒部、魚津、東滑川、滑川、水橋、東富山、富山。

 上越新幹線トキ号は二階方式であり、一階の席では窓の高さが全く両側のコンクリートのフェンスにかかってしまう。外の風景は何も見えず、まるでほとんどトンネル内を走っているのと同じである。
 それであまり気分がさえないので、途中で二階の通路近くのところに立つと、視点が高くなり周りの関東平野の晩秋風景がパノラマのように広がっていた。藤岡、高崎より東京側のあたりは広く一面の農地であり、露地の近郊農業の畠が展開していた。栽培されている野菜は、色と形からしてキャベツや白菜、ブロッコリーの類いにも見えるが、遠目では新幹線のスピードが速くてはっきりとは確認できない。ごくまれに未だ刈りとっていない稲田もあり、また畠には野火の煙が上がり、農作業をする老人の姿なども点々としている。
 越後湯沢駅からほくほく線(はくたか8号)に乗りかえる。この線は初体験である。在来線と結ぶ駅の構造は、エスカレーターで下り、改札を通って、さらに在来線のホームに下りるようになっていた。
 越後湯沢は、駅からすぐ目の前にある小高い山の斜面まで、すでにほどよく紅葉している。
 車両はまあまあ混んでおり、すきやき弁当を食す旅行の夫婦あり、ショウガと肉の良い匂いがする。隣席は若い女性がやってきて、イヤホンで何かを聴いている。沿線はススキ、周りの山は紅葉。十日町でようやく山間から盆地らしいところに出て、川面は見えないが大きな河が流れているようであり(信濃川か)、かなり高い河岸段丘が町の向こう側に立ちはだかり、やがてそこをトンネルでくぐったような感じがする。
 この線は第三セクター化しており、「虫川大杉」という変った名の寂しい駅ですれ違いを待つ。犀潟という駅のところでようやく平野になる。しばらくして名のある駅が直江津。次の駅に行くまでに必ず次々とトンネルがある。名立という海岸の駅のところで突然、反対側の左側の窓には山の奥に雪山が現われる。米山かとも思ったが妙高山である(あとで地図でみた)。糸魚川ではほとんどの乗客が下車、この駅からも左の窓に雪山(乗鞍や朝日岳らしい)、新幹線の高架が直近にあり、民家も迫っている。富山まではほとんど寒村、寒浦である。

(2014.10.31 記)