8月1日(火)  葉月

 夏の晴れ。朝の間に畑へ行くと、よく太った7、8羽のアイガモが、休耕田にエサをとっている。ノーマイカーデー。少し歩いても汗が出る。 
 県庁の玄関の上に、越前焼の風鈴が涼しく鳴っていることに気づく。 
 茶道の裏千家淡交会福井支部が、幼稚園から学生までが参加した夏休みの茶会をする。園児のかわいい一斉の挨拶が響く。茶花として20種余りが、花器に生けられて展示。知っている花はわずかで、花みょうが、るり玉、金糸梅、山ごぼう、白のこぎり草、みそはぎ等、名前が書かれ有難い。 
 県庁の会議室にトンビの声が響き、油蝉の声も届く。 
 北陸経済連合会と三県知事の懇談会のため、金沢へ行く。


8月2日(水)  恐竜

 真夏の日和。朝、畑へゆく。7時を少し過ぎると日が射して暑くなる。枝豆などを採る。 
 中馬内閣府特命担当大臣が来県され、特区・地域再生について、短時間ではあるが、恐竜博物館において意見交換。博物館から出て、そういう眼で眺めると、恐竜の頭に似た山がある。 
 博物館にはバスによる子供連れが多い。石川県からも。ショップで子供が親に向けて発する言葉は共通している。「これなあに」であり、買って欲しい意だ。 
 単身赴任の習慣は、戦後の日本的な現象かもしれないが、その解決方法は子供の教育対策だろうか。


8月3日(木)  拳闘

  暑い。 
 昨夜のテレビで、ボクシングの実況と、戦後初の世界チャンピオン白井義男のドキュメンタリーを同時に見る。 
 とんでもない事件、人とも思わぬニュース続発。警察は忙しい。


8月4日(金)  くもの巣

晴れ、暑い。一日庁内で、仕事と言うより日常的な報告を受く。ここ数週間の傾向。 
 あさっては鯖江で、継体大王即位1500年を来年に迎えてのイベントがある。 
 野菜畑には実にクモの巣が多い。熟した野菜を採ろうとすると、気づかずに顔や手に糸がかかる。これでは虫もかなわぬ。世の中には一見わからないような、このクモの巣に似た類いのもの多いかし。


8月5日(土)  大瓜

 
猛暑。順不同ですませるような日常の生活や仕事にも、順序というものは大事か。午前の仕事と午後の仕事の区別など。 
 昨日今日と、黄色い真桑瓜(キンカン瓜)の初物と次物がとれる。今日のはL17p、R11pの特大物とやや小さい大物の2個。 
 7月31日に亡くなられた作家吉村昭さんの追悼記事が、今日(8月5日)の毎日新聞「徹底して国内を取材」(加賀乙彦)、県民福井の「寛容と誠実さで続いた半世紀の友情」(瀬戸内寂聴)、昨日の日経文化欄「ひた向きな作家精神」(黒井千次)に掲載されている。吉村さんには去年4月に津村さんとご一緒にお会いしたきりであるが、つらいことである。幕末の大名が奥方をどのように呼んだかを、調べたがどうしても解からない、と小説の中で書いておられたことが印象的である。


8月6日(日)  花筐はながたみ

 この土日は各市町で夏祭り。昨今お祭りを地域で維持していくことの難しさ。 
 継体大王即位1500年を記念する前年祭が鯖江である。和田萃先生(京都教育大)の、継体時代の歴史的背景についての講演を聞く。現在の定説は、皇統の古・中・新の三王朝交替説であり、継体新王朝と位置づけられているということだ。 
 夕方、花筐公園に薪能。小学生の舞囃子「花筐」、仕舞の「井筒」「天鼓」、舞囃子の「安宅」、茂山流の狂言「水掛聟」。最後の「殺生石」は失礼して帰る。あたりは暗くなって、ふり返った空には十五夜に数日前の黄金月が出ている。


8月7日(月)  花火

 この夏一番の暑さ、所によって35℃を超える。6階大会議室での本年度の教育功労者表彰式も暑い。 
 先月の大雨で延期された時事通信社調査会の講演を行う。 
 九十九橋を渡ると福井まつりの人出。ちょうど一つの花火が消えた瞬間の空であり、大きい月だけが空に残る。家に戻ってからは、遠いためか花火らしからぬ軽い音が聞える。 
 陰陽は互いに消長し、否泰ひたいは相倚伏いふくする、というのが「えき」の説くところである(吉川幸次郎「否泰の説」から)。慶事と悲事は交錯する。


8月8日(火)  地引網

 朝、南瓜の初物をとる。お風呂の洗面器位の大きさである。 
 地上15mのところを赤蜻蛉が群がって飛んでいる。ぼちぼち山から下りてきたか。地上数十mの空中は地面よりは涼しいのだろうか。 
 台風が日本に3本近づいている。 
 「子どもと知事のつどい」が浜地海水浴場と海浜自然公園バーベキュー広場である。地引網には、真鯵、石鯛、鯛、ふぐなど40尾あまり水揚ぐ。浜地海水浴場は平日でもあり、親子連れを中心に静かに楽しんでいる。 
 水平線もっとも碧く、浜道のくずの葉は小舟を覆う。生き物の毛皮のごとく稲田はそよぐ。 
 経済社会活性化戦略会議。 
 我々は、流行のものしか使えないようになっている。古いものは既になく、新しいものは考え出せない。


8月9日(水)  企業誘致

 台風7号は関東側に外れて、期待の小雨は降らず、地上は乾いている。 
 あわら市から要望を受ける。 
 工場の増設に着手した村田製作所社長が来訪。福井関係者の大学卒業者がもう数十人は欲しいが、採れないとのこと。繊維課長来訪。 
 類似の助言を複数の人からもらう日、お盆前のせいか。一ちょうは文武の道なり。


8月10日(木)  あかなす・キンマクワ

 どんどん太陽の力でトマトは赤くなり、瓜は黄色くなる。 
 午前中、人間ドック、お盆前のため混んでいる。 
 川は高低の最短を目指し、道はなだらかをねらうので、両者は直交することが多い。小さい都市河川は日頃あまり目につかない。