政治的な組織体に対しては、歴史的にみても、より大きな範囲に統合しようとする力と、大きくなった組織をより小さな範囲に分割しようとする力、この双方が働く。
小選挙区制度は、政党間の競争、勝敗を中間的な範囲で行わず、局地的に分割された単位の中で決定する。そして大きな国という範囲の中で、最大に統合した対立(二大政党)を作り出そうとするものである。しかし目標とした二大政党化には成功していない。
またいわゆる「道州制」は、都道府県の統合論であり、このような政治体制は集権的で民主制のうすい統治形態となるだろう。国としては分裂的な統治形態となろう。このどちらも国力を弱める方向に働くであろう。
いまの都道府県は諸外国と比較しても十分に大きく、このままで決定権限を担えないような弱体な自治体ではない。
自治体はゲマインシャフトであり、人々の生活や心情に存在の根拠を有している。その大きさ・範囲も、地理的・歴史的範囲に由来しているのであるから、その大きさは住民の意思決定が可能である限界をも体現しているのである。
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